夕張・三笠のダム湖を見学してきました。
8月13日お盆真っ只中、夕張シューパロダム・三笠桂沢湖へ現地視察に行って参りました。
夕張から三笠に抜ける国道452号線を通ると、幻想的と言えばいいのか、何と表現したらいいのか・・・少し怖い程の青白い世界が開けてくる。
シューパロダムのダム湖・・・シューパロ湖です。
それを素敵な世界と呼ぶ人はいるのでしょうが、自然という観点で言えば、木々の死の世界が湖に広がる怖い世界にも感じます。
夕張シューパロダムの完成により、ダム湖の面積は全国2位、貯水容量は全国4番目との事。
ダムは50年経たないうちに、次のダムが完成します。
MOMO TULSI PROJECTの説明会では、北海道の歴史や自然環境の事もお伝えしています。
道が発表しているものとして以下のデータがあります。
北海道のダム数は、平成27年現在完成しているダムが143で 計画・建設中は、21ダムあります。全国では、完成ダムが、2620で計画建設中は559ダムあります。
巨額な工事費。多大なる自然破壊。
恩恵を受けているであろう私たちは、何も言えないのでしょうか?
木々の声が聞こえるなら、苦しそうです。
次に向かったのは、国道452号線を通り桂沢湖。こちらも、ダム湖です。
休みの日でも、人は誰もおらず・・・。朽ちて閉ざされた遊具が寂しさを醸し出しています。
ずっと使えるように、自然と一体化して共存できる道はないのかと、この土地でもこの先の事を考えさせられました。
三笠市は、総面積の半分以上が今から約8000万年前の中生代白亜紀時代の地層で占められているそうです。
桂沢からは、大型肉食爬虫類の頭骨化石をはじめ、首長竜・翼竜・海竜やアンモナイトの化石が沢山発見されたそうです。写真は、白亜紀を代表する最強の暴君竜のティラノサウルス。
現在も新しいダムを建設計画中のとの事。
新桂沢ダムは昭和32年に完成した桂沢ダムを嵩上げして建設。桂沢ダムの治水・利水の機能を満足できないため、同軸嵩上げにより貯水容量の増大を図ります・・・ とあります。
環境保全の取組を図り、環境に配慮した事業実施に努めているようです。
三笠は北海盆歌発祥の地だって知っていましたか???
この日の発見はカントリーサインから始まりました。
そういえば、向かった日は8月13日お盆です。
変わったカントリーサインだね。。。と何気なく眺めていました。
そうすると、札幌への帰り道、盆踊り会場に出くわします。
あのカントリーサインにあった、櫓です。それで、なんでなんでカントリーサインが盆踊りと櫓??と思い、サイトで探してみると、北海盆歌は三笠市幾春別(いくしゅんべつ)の炭鉱が発祥の地であり、当時の盆踊りのやぐらは、福利厚生施設の一環として炭鉱会社が設営していて、昭和26年の盆踊りで使用した大櫓は高さ約8メートル、三階建ての華麗壮大なもので、1階に警備員、2階には笛と歌い手、3階には太鼓4個を備え日本随一と言われました。
炭鉱が栄えていた時代の事がうかがえます。
2001(平成13)年、三笠市開庁120年を記念して、三層の盆踊りやぐらが中央公園に再現されました。
それが、突然目に飛び込んできた、この盆踊り会場の櫓そのものだったのです。
やはり発祥は三笠の象徴ともいえる炭鉱なんですね。炭鉱夫やその家族達も楽しく賑わった思い出として、今に伝わり残っているのは三笠の財産ですね。
三笠のカントリーサインは、今は盆踊りと櫓のイメージですが、2012年まで以下の桂沢湖が三笠の象徴として使われていました。
前記載にあったように、桂沢湖という場所が時代的にもう終わってしまった模様を見てしまうと、恐竜も遊具達も時代の流れに乗せられ廃棄されているように取れてしまい、複雑な気持ちが残ります。
桂沢湖は閑散として寂しい反面、盆踊りは今も昔も変わらず、人々が労われ次の糧に繋がるべく夏の思い出として皆が楽しむ行事として賑わっておりました。
美唄-新十津川-夕張-三笠 北海道民は正直言うと観光としてはあまり行く機会がない場所です。
山の日から始まり、お盆に空知の炭鉱まちを巡る機会となりました。
掘って、人々が去って、閑散とした土地が、調和された心地よい自然の蘇りと共に人々が自ずと集うまちとなって活性化することを願います。